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オヤジの独り言13。恩人の黒

 「時のゆりかご1000台達成記念キャンペーン」などと浮かれていた4月20日に、埼玉県春日部市にある株式会社松田桐箱の松田社長が他界された。
 松田社長に初めて会ったのは2003年3月で、小生が手作りした「時のゆりかご」のプロトタイプを持って工場をアポなしで訪ねた時、手を止めて真剣に話を聞いてくださり、ボックスの図面を見て何箇所も改善提案を出され、サンプルを作っていただく約束まで貰うことが出来た。

 それ以前には北海道から九州までの名だたる木工製品の会社20社ほどに、メールや手紙などで製作の依頼をしていたが、応じてくれたのは愛知県瀬戸市の1社のみでしかも制作費見積もりが非常に高く、いささか自信を失いかけている時でもあったので、サンプル製作まで了承されたことに大変感激をした。

 そのとき工場の梱包台の脇に、黒のつや消しに塗られたビデオテープのケースが置かれていたが、一見するとスチールボックスのように綺麗な塗りあがりで、松田社長も少し自慢げに胸を反らせて説明する姿が印象的であった。

 サンプルは2週間ほどでMDFと桐の2種類が木地段階まで完成し、塗装の話というときに、つや消しの黒は塗りに手間も掛かり金額が高くなるので、こちらのワインレッドであれば塗料もあるのでどうだ、という提案が出された。
 小生は、半つやのしっとりした質感が気に入り、二つ返事でお願いした。

 BOX製作は決して順風ではなく、生意気に文句を言いに行く機会も多かったが、その都度必ず時間を空けて待って居てくれ、細かな修正をいやな顔をせずにこなしてくれたが、今の製品は±1ミリの誤差もなくなっている。

 一度、「あのつや消しの黒も良いなと思っているんですよ」と誘い水を向けたこともあったが、「もう少し安定したら考えましょうよ」と軽くいなされた。
 そんなこともあり、1000台目の記念は自ら13日間を掛けてつや消しの黒を塗装し、16日に完成させたのだが、その月の20日に58歳という若さで逝ってしまい、「黒」を見せられなかったことが今でも悔やまれてならない。

 1000台バージョンの復刻版を「Benefactor’s Black」(恩人の黒)として、長男の松田克成氏に製作依頼したが、出来上がったものは隅々まで綺麗に塗装され、つや消しというより緻密に起毛した黒色という表現の方が適切で、さすがに工芸品の趣がある。
 4台を毎月20日にホームページ・ヤフオク・楽天たくみ屋・工房で各1台を発売するが、工房では常時ご覧いただけるようにしたい。

善(’05.6.2)

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ついでに、自己紹介。

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